障がい者施設紹介

東米里菌床センター

No. 29

平成23年12月22日 東米里菌床センターを訪問しました。ここでは、椎茸を菌床栽培する培地を作って販売しています。札幌では雪が降っている中、小林さんが除雪機に乗って除雪作業の最中でした。

Q1. 菌床を扱うキッカケは?

A1.

この土地で菌床栽培をやっていた農家さんが、年齢の為辞めたいと言う話を聞き、厚田にある社会福祉法人はるにれの里が運営しているキノコ村のコスト削減と、札幌市自閉症者自立支援センター『ゆい』の利用者の実習の受け皿としても活用できることから購入して事業を継承することになりました。平成17年に購入して、平成19年10月1日から札幌市の制度を活用して協働事業所になりました。
最初はハウス3棟だったのを、はるにれの里が購入してから工場を新設してオガ粉の培地を作る作業を機械化しました。機械はオガ粉の攪拌機・詰め機を導入しその他に菌の接種室を設けました。障がい者は、オガ粉を運んで培地を作り出来上がった培地を接種室に運んで菌を接種したり接種室からハウスに移動します。培地が9個入ったザルを棚に運びます。棚への移動はビニール袋が傷つかないように(穴があくと雑菌が繁殖してカビの原因になります)細心の注意を払って行い寝かせます。それを出荷していくことになります。機械化したことで作業個数は増えました。販売金額も多くなっています。その後、平成20年7月に増築して機械類を各1台ずつ増やしました。

Q2. 菌床はどのくらい作っていますか?また作業の流れを教えてください。

A2.

この菌床センターは菌を接種して1時栽培(30日間)培養して販売しています。一日の作業は2200個作ることですね。この期間にビニールをかけて熟成させます。あまり暑いと菌の発生が遅くなり、ある程度の温度は必要ですが、夏の暑さはビニールハウスに風を通してもどうにもならず冷房設備があったらなと思います。

Q3. その培地が椎茸になるにはどの位の期間がかかるのですか?

A3.

ここから購入した作業所なり業者が2次培養(60日)してから椎茸を収穫します。菌を接種した後40日位で白くなりますが、茶色になり、黒くなります。この色の変化する期間を褐変(かっぺん)と言います。ビニールで覆うのはこの時迄です。約85日位でビニールを破いて助帯椎茸を収穫してそれが製品として販売されます。

Q4. スタッフの人数を教えてください。

A4.

障がい者10人が勤務しています。職員は3人で頑張っています。年末とゴールデンウイークは、障がい者は休みですが、職員は生き物が相手なのでシフトを組んで出勤しています。年中無休ですね!!

Q5. 作業工賃を教えてください。

A5.

最低賃金はクリアーしています。常勤の利用者10名と、忙しい時だけの補助利用者がいます。年明けには、A型作業所として申請しているので就労A型になると思います。

事業所外観
事業所外観
社会福祉法人はるにれの里 東米里菌床センター 小林久副主任にお話を伺いました。お忙しいところをありがとうございました。
法人名
社会福祉法人 はるにれの里
施設名
東米里菌床センター
施設形態
就労継続支援A型
住所
札幌市白石区東米里2177番地
電話番号
011-873-0884

記事担当:元気ジョブ 中山